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今朝は、支離滅裂な夢を次々に見た。
**********
はじめはコンピュータが壊れた夢だ。きのう辺りから、クリックしてもときどき反応しなくなる不具合が起きていたから、
それが気になったのだろう。お風呂に入っている間にウィルスチェックをかけてみたのだが、感染はみつからなかったから、原因はほかのところにあるのだろう。やっぱり、壊れかかってるのかな?
正月休み中に壊れちゃうと困るな、なんて思いながらベッドに入ったのだった。
夢の中ではもっと故障が進んでいて、画面がひどいゴースト状態(?)のままチカチカするだけで何も映らない。
「困ったね。学校に持って行って、詳しい人に見てもらおうか」なんて思いながら画面を睨んでいたせいか、次の場面では、ぼくが欝(?)になって、学校でずっと寝ていた。
校長(だいぶ昔の校長だった、誰かさん)が「平野さんの心の奥にどんな悩みが潜んでるのか、誰か診てやってくれんかなぁ」なんて心配(?)をしてくれているその横で、
ぼくは半分狸寝入りしながら、校内の様子をうかがっていた・・・(ズル! )。
と・・・。お気に入り教師のまあくんが、珍しくというか、初めてのことだが、
薄黄色の靴下を履いているのを発見。
しかも、甲が透明になったサンダルを履いている。服装も、いつになく明るい色調の服だ。さらに、少しの間、別の部屋に引っ込んでたかと思えば、
今度は色とりどりの細い革をモザイク状に編み込んだパンプスを履いて出てきた。
「ええ!? カッコいいじゃん」とぼくが、これまたいつになく砕けた口調で話しかけると、
「ええ。もらったんです」という返答が返って来た。「でも、この靴に合わせて全体のコーディネイトを考えないとね。エスニック調かなぁ」などとアドヴァイス(?)しているうちに、場面転換。
今度は、ぼくが運転する車に仲良し同僚や生徒を乗っけて、歩道を走るという危ういことになった。歩道から車道に出るガードレールの切れ目が見つけられなかったのだ。
そんな具合で、ちょいと歩道を走り続けたり、やっと車道に出られたと思ったら、突然、前に女子高校生が飛び出してきて「おっとっと。危ない、危ない。この辺りじゃ、よくあることだけど」
なんて言いつつ冷や汗をかいていると、いつのまにやら車がショッピング・カートになっていて、荷物籠に! みんなを! 乗せて片足で地面を蹴りながら坂を下って行く。
あまりに危なかしかったからか、途中で脱落者(?)が出たようで、残った連中を引き連れて映画館に入っていった。
と、クィア映画祭の最中だったみたいで、
会場のあちこちに顔見知りがいて挨拶を交わしつつ、「しまった、ぼくも観に来るんだった」。
映画館を出て迷路(?)を進んでいくと、
ゲイだけが寝そべっている「海の家」みたいな芝居小屋みたいなスペースにたどり着いた。お気に入り生徒(Naoとは別人。誰だろう・・・?)と話し込んでいると、
あちこちから彼を目当てに手が伸びてきて・・・。
**********
というわけで、なかなか面白い(?)意味不明の展開だった。
途中、Takeに起こされたり、元居候から「よい年を」と年末の挨拶電話がかかってきたり、トイレに起きたりして何度か中断したのに、繋がっているような途切れているような妙な感覚で、
延々学校関係の人びとが登場する夢を見続けたのだった。
ぼくって、学校が好きなのかしら?
年末の一日は、嵐山旅行の「日記」をアップしてでめでたく静かに終了。「『年越しうどん』を食べに行こうや」なんてNaoが言って来るかと構えていたが、 さすがに大晦日は家で大人しくしているのか、連絡なし。
昼間のうちに「日記」を書き進めないと、夜になったら、またNaoから電話がかかってきて書けないことになっちゃうだろうな、と思いつつ、やっぱり、昼間はだらだらと時間を潰してしまった。
そして、夜になると、やっぱりNaoから電話。今夜はたこ焼き屋をハシゴしようと言う。「ええ??うまい店わかっとるん?また、何も考えてないんとちゃうやろな」と念を押しつつ迎えに行く。
まず、学校近くの中央環状線沿いにある「テレビで紹介されました」を売りにするたこ焼き屋。店頭に立った瞬間、まずった、と思いはしたものの、とりあえず注文してみる。やっぱり、予想通り、
イマイチだ。この味が好きだという人がいてもおかしくはないかもしれないが、外側はカリカリに焼けているのに中はじゅるじゅるのままという「大阪のたこ焼き」にはなっていない。
次に堺東駅前の高島屋に行く。駐車場から地下に降りて店の前に行ってみると、なんとも言えないほど「元気のなさ」が漂う。たこ焼き屋がこれじゃ、あかんだろうと思ったが、
店員はかなりのハンサムくんだったから、ぼくは明石焼きを、Naoはたこ焼きセット(たこ焼きとタコ飯、吸い物付き)を頼む。
ぼくが明石焼きを食べたのは、15年ほど前にOGCが一度だけの合宿をしたときに、淡路島に渡る前に明石で食べたときだけだと思うが、あのときは、さすがにうまかった。きょうのは、
なんと言ったらいいのか、評価しにくい。まずいわけでもなさそうだが、こんなんだっけ?といった感じだ。
Naoと二人で、「あの兄ちゃん、もっと元気にしてたら、
彼を目当てに客が集まるのにな」などと勝手に審判を下しながら店を出る。「はい! いらっしゃい! 」とでも言ったらいいのに、静かに折り紙をしながら客を待っている。
それはそれでかわいいとして、たこ焼き屋の雰囲気ではない。
駐車料金がタダになるように、本屋に入って買い物合計金額を3000円以上にする。ちょうど、欲しいと思っていた来年の日記手帳があってよかった。一日分の日記が半ページ、
一ヵ月の予定表が2ページというゆったりペースの日記手帳というのが、なかなか見つからなくて困っていたのだ。
3Fの駐車場から出るときに降り口と昇り口を間違えかかったら、
Naoが「上まで行ってみようや」と言いだして、用もないのに上の階まで昇ってみる。10階かそこらで屋上に出たが、夜景が見えるわけでなし、面白くもなんともない。
がっかりして下に降りる。ぐるぐる回って、目が回りそうだ。
最後に、まさくんとよく行くケーキ屋に入って、食後のデザート。
きょうは、帰ってきてから少しだけ頑張って、7日から9日までの「日記」をアップする。まさくんと話したときに出てきた提案どおり、「更新記録」として何日分をアップしたか明記する欄を作る。
これで、少しは読みやすくなるか。
24時間風呂の販売代理店から電話がかかってくる。やはり、アコムはローンを拒否すると言っているというのだ。「直接話がしたい」ことを重ねて伝えさせたが、返って来た返事は、
「ご本人様でも、なぜ融資できないかを直接説明することはできません」と言っているという。
本当に先方に伝えたのだろうか?という疑惑は残るが、いつまで意地を張っていても埒が明かないので、
現金を振込むことで話を決める。20%、30%にもなるローンを組むより、18%のJACCSから借り入れた方が得だと考えてのことだ。
年内に設置できるかどうかは、
取り付け業者の年末みがいつから始まるかにかかっているが、後は業者からの連絡を待つしかない。
夕方確認してみると、やはり、すでに休みに入っているようで、
24時間風呂が付くのは年明けということになってしまう。代理店の対応がもっと迅速機敏だったなら、間に合ったかもしれないのに・・・。
「そちらからの連絡が遅れたことに関して、あなたは一度も謝罪したことがないじゃないですか。客商売として、どういうことですか」とこちらから迫って、
やっと「申し訳ございませんでした」と言う始末だ。
声の感じは優しげだが、ちょっと抜けている。
新しい24時間風呂が間に合わないことになったので、仕方なしに風呂掃除をする。
と、掃除が終わってしばらくしたころに、Naoから銭湯に行こうや、と電話がかかってくる。
まあ、湯を沸かしちゃってからでなくて、よかった。
ところが、Naoの家まで行ってみると、きょうはまだ時間が早いから鳳のたこ焼き屋に行ってみようと言う。
彼が「堺で一番だ」と言っているたこ焼き屋だ。いままで二回ばかり行ってみたが、いつも閉まっていて、まだ食べてみたことがなかった。どれどれ?といった感じで、車を走らす。
と、きょうは開いていた。やはり、学校が終わってからでは時間が遅すぎたのか。おじさんに訊いてみると、8時半までやってるけど、最近は、サボって早めに閉める日もあったとか。
早速、注文する。なるほど、Naoが言うように、うまい。味そのものもうまいが、表面がカリカリで中がじゅるじゅる。とろけるようだ。どうしたらこんな芸当(?)ができるのか、不思議だ。
ただ、おじさんがおしゃべりで、清原の悪口で盛り上がってるときはいいとして(おじさんの「清原、死ね、ちゅうねん」で大盛り上がり)、
Naoにしてみれば、別れた元彼女の話を延々聞かされるのがうんざりするという。ここは元彼女の地元でよく一緒に来ていたから、ご機嫌うかがいのつもりで話に乗せるのだろうが、
ちょいと迷惑だったりするわけだ。
やっと「堺一」のたこ焼きは食べられたが、そんなわけで、そそくさと退散する。
コンビニに寄って腹ごしらえをしてから、この間ちらっと探しに行ったときには見つけられなかった「塩水の銭湯」に向かう。地下水を汲み上げようと地面を掘ったら塩水(海水)が出てきたという銭湯だ。
同僚で大阪中(?)の銭湯を回るのが趣味だという人がいるので彼に場所を確認してみると、どうやら、以前の所より少し西に移動していたみたいだ。
教えられたとおり車を走らせ、
近くでちょいと迷いながらも探し当てたところ、豪勢な銭湯を期待していたNaoは不満そうな顔を見せる。確かに、街中の普通の銭湯を少しだけ大きくした感じで、
ぼくはそういうのもいいと思うのだが、彼は「嫌や」と言うのだ。仕方なく、前にも入った「さらさの湯」に向かう。
途中、「男前がおったで」とNaoに言われ、Uーターンしてローソンに寄る。
運転中のぼくに代わって、店員のマスクをチェックしていてくれたのだ。入ってみるとまあまあのマスクだったが、いかんせん、客に対する愛想が悪い。駐車場に止めた車の中から、
「さら雪」とかいうサラサラ雪のような妙な歯ざわりの氷菓を食べながら様子を観察していると、女の店員とはにこやかにしゃべっているようだ。客には無愛想なくせに、
女子店員とじゃれあってるなんて・・・、と二人でぶつくさ文句を垂れながらローソンを後にする。
「さらさの湯」は時間帯のせいなのか、駐車場も満杯、湯船も満員といった盛況ぶりだ。
きょうのお湯は熱くもなく、ぬるくもないという絶妙の適温で、何時間でもつかっていたくなるほどだ。しばらく、腰までつかる半身入浴のままぼんやりしていた。
体が温まったところで、いざ、露天風呂。
露天の一番大きな湯船では、壁に取り付けられたテレビでココリコの「伝説の・・・」(「いきなり!芸人伝説。」
――田中が鳥の卵だけで生活、遠藤の方は人力飛行機に挑戦するという企画)をやっていて、馬鹿馬鹿しいと思いつつ、腰から下だけor足だけを湯船につけた状態で、
延々2時間近くも見続けてしまう。上半身はほとんど湯につけてないのに、こんなに長時間、野外で肌を晒していても寒さを感じないというのは、半身入浴の不思議なところだ。
湯につからなくても、体全体がポカポカしてくる感じだ。
番組の終わり近く、遠藤があえなく墜落したところで(久しぶりに見た遠藤は、かわいいだけでなく、
渋く逞しくなった感じでよかったのに)、洗い場に入って体を洗う。
ずいぶんのびりと長時間お風呂を楽しんでいい気分になったところで、さあ、車を出そうとしたら、
「駐車料金1000円なり」とゲートが下りてしまった。ええ??どういうことよ?
番台で駐車券を見せて磁気テープ(?)に操作してもらうのをを忘れたからだが、自分らのうっかりは棚に上げて、
「番台の姉ちゃんもひとこと声をかけてくれたらいいのに」「銭湯の駐車場に料金ゲートなんか付けるなよな。もう、ここには、絶対来ない! 」などなど、
二人でぶつぶつ言いながら外に出る。
途中でファミリーマートを通り過ぎるとき、「あの子、おるで」とNaoご推薦のかわいい店員がいることを教えてくれたが、
「きょうは、寄らないよ」とそのままNaoの家まで走る。
が・・・。じつは、長風呂で喉が渇いたのだろう、何か飲みたくなっていたので、Naoを降ろしてから一人で寄ってみる。
確かにいるにはいたけれど、棚に商品を並べる作業に没頭していて、いくら待ってもレジに来てくれない。
残念でした。
そう言えば、Naoの彼女は年が明けるとカナダに留学することになっているのだが、Naoは「小学校一年からいままで、一年以上彼女がいないなんてことは一回もなかったから、心配や」
と言う。
ぼくなんか、「まあ、贅沢な」と思ってしまうのだが、「でも、彼氏がおるから大丈夫やんなぁ」と話は続いた。「いま以上に甘えん坊になったりして・・・」とからかってやったが、
本当の話、どうなることやら・・・。
ローン会社からの確認電話を待つ。
昼ごろにかけてくるように言っておいたのだが、待っても待ってもかかってこない。夕方、こちらから代理店に電話を入れてみると、
「ローンが通らなかったようなんです」と言う。ええ??そうならそうと、早く言って来いよな。
低金利キャンペーンをしているのはアコムだけなのだそうだが、
多額の借り入れがあるのでアコムが渋ったということらしい。「ええ?・・・でも、毎月きちんと返してるんだから、お得意さんのわけでしょ。どういうことなのか、直接文句言いたいから、
電話してくるように伝えなさい」と言って電話を切る。
またこれで、取り付けが一日延びてしまった。なかなか・・・。
今夜もNaoから電話がかかってくる。「ええ??毎日??どないしたん?たまには家にいてあげないと・・・」などなどあれこれなだめていると、「なんでもいいから、早く、早く、
来てよ!! 」と甘えた声を張り上げる。おかしくなって、「ハイ、ハイ」。迎えに行く。
今夜は、堺市駅近くのたこ焼き屋に行った後(ここのおじさんとは、
いつも楽しくやり取りできる)、天王寺方面にドライブ。さらに堺に引き返して、今度は泉北ニュータウン方面を走る。
そうして最後は、いつものように居眠りNao。
「OGCにゅうす」の印刷発送作業。今回は熱田さんは家の事情で来られず、ぼくと河村くんの二人で作業する。と言っても、B4一枚だけの「にゅうす」で映画チラシもないから、
比較的短時間で終わることができた。
「にゅうす」にも書いた「ジョージ・マイケル」の映画。河村くんはクローゼット時代の葛藤なども描かれていたら見てみたかったと言うが、
カムアウトした後のジョージの目から描かれているから、そういうテーマについてはあまりふれられていなかったように思う。「そいうことを描いたんじゃなきゃ、なんで今、ジョージ・マイケルなの?」
と言われると、確かに、そうだ。・・・そうかもしれない。
発送作業を終えてから梅田に出て、大阪新音で4月の大萩康司くんのリサイタル・チケットを受け取る。優先予約をした人には12日から引渡しが始まっていたのだが、
嵐山旅行の帰りに立ち寄ろうと思っていたのに忘れていたのだ。
まさくんとは6日の兵庫県立芸術文化ホールに一緒に、翌7日のびわこホールにはぼく一人で行くのだが、
びわこの方は一番前の席だという。ラッキー!
ついでにぴあにも寄って、1月3日の大槻能楽堂自主公演のチケットも買う。はじめは行くつもりにしてなかったのだが、
新聞の紹介記事に、千作さんの「餅の風流《ふりゅう》」では狂言方が10人、橋掛かりにずらりと並ぶとあったから、それは行ってみなくちゃと思い立ったのだ。
この日は夜の茂山狂言にも行くから、狂言三昧の日となる。ちなみに、元旦は映画三昧、2日は年賀状の返事書き三昧、今年はまじめに行こう(?)。
24時間風呂のローン申し込み用紙、日曜日にはポストから出ることはなかったかもしれないが、月曜には郵送ラインに乗ったはずだ。だから、きょう辺り、ローン会社から連絡があるのではないか、
留守中に電話があったらどうしよう、などと心配しながら家に戻ってみると、留守電も何もなかったらしい。
どうなってるのか?と業者にメールを打つ。
と、やっと向こうから連絡してきて、
「申し込み書に記入漏れがありまして・・・」と言う。なんだ、それなら、早く言って来てよ、という話だ。「記入漏れ」だということくらい、午前中にはわかっていたはずだ。
向こうで書き加えて申し込んでもらうことにする。
あすの昼ごろ、ローン会社に電話させるということなので、連絡を待とう。
きょうもNaoから「どっか、行こうや」コールがかかってきたが、ローン業者からの連絡を待ってるからダメだと断る。その後で、きょう中には進展しないことが判明して舌打ちしていたところ、
まさくんから電話が入る。
あした、お食事デートをすることにしていたのだが、どうしても処理しておかなければいけない仕事が残ってしまったから、きょうではどうですか?というのだ。
ちょうどNaoのおねだり電話を断った後だったので、まさにグッドタイミングだ。早速、マンションに迎えに行く。
マンションのドアを開けて中を見てみると・・・。綺麗になってるじゃん。
じつは、玄関まで書類やらゴミ(?)やら、散らかり放題に散らかっていたんだという。少しずつ片付けているらしい。自分の家の散らかり具合は棚に上げて、「掃除、手伝おうか」
最近まさくんが見つけた、「隠れ家」みたいな料理屋に入る。9月の大萩くんのコンサートの後で入った梅田の「隠れ家」と、似た感じの店だ。嵐山以来のお食事会なので、
久しぶりに楽しくたくさん食べる。もう入らない・・・というくらいに注文してしまったが、やっぱり最後は平らげてしまう。
作業所では、
休んでいた間に溜まった仕事の処理に毎日追われているようだが、長い間休んでいても「大丈夫。全然困らなかったよ」なんて言われるより、「アンタがいないと・・・」と言われる方がいい。
まあ、また倒れたりしないように、ボチボチやれたらベストだろうけれど。
まだ盗まれたコンピュータの代わりが手に入ってないので、ぼくの「寝床」チェックもなかなかできないようだが、
「寝床」について話してるうちに、溜まりに溜まった「日記」のコーナーに「更新記録」を設けたら読む人は助かるのではないかという話になった。
確かに、どこまでを新たにアップしたかわかった方が、
どこから読み継いだらいいのかがわかって、便利かも。名案、か。
お食事デートを終わって店を出たのは、午前2時過ぎ。ああ、楽しかった。
24時間風呂新調に合わせて風呂の蓋、保温シートも換えようと、コーナンに買いに行く。ところが、戻ってきたら、ぼくの駐車場に誰か知らんよそ者の車が止まっている。
派手にクラクションを鳴らしてみても、違法駐車犯は出てこない。一旦、表通りの歩道に乗り上げておいて家に戻り、注意書きの紙をリアガラスに貼り付けてやる。
警察に通報してやろうかとか、
駐車場のオーナー(駐車場のすぐ横がお家)に言いつけに行こうかとか、いろいろ考えたが、元居候もぼくの所に来たときに空いているスペースに止めることがあるから、
あまり人のことが言えた義理でもない。
自分の借りている場所に見ず知らずの車が止まっていたなんて初めてのことだが、やはり、気分のいいものではない。元居候にも注意しておかないと。
「OGCにゅうす」の原稿を書く。今月は薄っぺら、4ページだけ。
原稿を書くのに必要な資料を取り出した後しばらくして、
ベッド横に積み上げている本やら紙資料やらゴミとなる運命にある茶封筒入りあれこれ・・・の山が、ズルズルッと崩れた。とうとう、来るべきものが来た、という感じだ。
一度、ちゃんと整理しなきゃ。
お昼すぎ、24時間風呂のローン申し込み用紙が速達で届く。早い。
速達返送用の切手も貼ってあったから、早速記入して投函したが、あいにくきょうは日曜日だ。ポスト回収は一回だけで、もう終わっている。
ヤマトのメール便で送った方が早く着いたか、とちょいと後悔する。
早く届いて、早く手続きを完了して、早く取り付けてほしい。
夜になってNaoから「クリスマス、おめでとう」と電話がかかってくる。「どっか行こうや」コールだ。「ええ??彼女とデートするんとちゃうの?」「彼女とは、きのうした」「何した?」
「会って、しゃべっただけだけど」
クリスマスらしい所ということで、スカイタワービルに行ってみることにする。きのうガーデンシネマに行ったとき中庭でドイツ式(?)
のクリスマス広場をやってて(Willkomen zu Weinachtsmarket)、Naoが見たら喜ぶに違いないと思っていたのだ。きょうもまだやっているかどうかはわからなかったものの、とりあえず、
車を走らせてみる。
と、やってる、やってる。予想通り、Naoは車を降りるなり、すでにハイテンションだ。だが、いかんせん、寒い。ぼくはかなりの薄着をしてきたから、
足早に店を見て回るのが精一杯、ゆっくり買い物などしている余裕はない。
すると、「空中庭園に昇ろうや」とNaoが言い出す。
「ええ????こんな寒いときに???・・・ガラスもない吹きさらしだから、凍え死ぬで。風に飛ばされて落ちるかもしれんし」などと渋って見せたが、Naoのテンションは上がるばかりだ。
エレベーターで35階まで昇り、後は長いエスカレーターで40階の展望台に上がる。空中庭園はそこから階段で上がった屋上、戸外だ。
なるほど、ひどく風が強い。だが、夜景の美しさも格別だ。
冬の空だけに空気は澄んでいるし、かなりの高さだから遠くまでよく見える。道頓堀の楕円形観覧車など目じゃない。HEP屋上の観覧車もはるか下の方に見える。なかなかの絶景だ。
Naoは寒さにもめげず、携帯でパチパチ写真を撮りまくる。綺麗な写り具合だ。ぶるぶる震えながらも、楽しく一周する。
下の40階では、
ちょうど「大使館の日本」という写真展(各国の大使、大使館員が日本の風物を写したもの)が開かれていて、ゆっくり見てみたかったのだが、
Naoが興味なさそうにしていたから、ざっと見て回るに留める。Naoはそんなことより、記念コインに彼女と自分の名前を刻印したり、
クリスマスツリーに願いごとを書いて吊るしたりして(「****とずっとラブラブでいられますように」「ヒロピーとずっと仲良しでいられますように」)、
クリスマス気分に浸りきってはしゃぎ回っていた。
ぼくたち以外はすべて男女のカップルだったが、確かにデートスポットとしたら、なかなかいい。ぼくがクリスマスに「デートスポット」に来たのは、
生まれて初めてだ。
浮かれた気分のまま、ラーメン屋のちりめん亭に寄ってから帰宅。
夜、風呂に入ったら、とうとう、24時間風呂が止まってしまった。完全にダウンだ。
早く新しいのがほしい。
梅田ガーデンシネマに「ジョージ・マイケル」を観に行く。きょうが初日、ぼくにとってモーニングショーに行くのは無理な話なので、レイトショーの方にする。
試写会の案内をもらっていたのに、寝坊して見逃していた作品だ。観てないながらも「OGCにゅうす」で短い紹介文を書いたところ、試写ヴィデオを見てものすごく感動したという人が、
わざわざ、お勧めのFAXを送ってくれた。だから、ヴィデオでなくスクリーンで観て次の「OGCにゅうす」で感想文を書こうと、初日に行くことにしたのだ。
じつは、梅田ガーデンシネマでの上映作品では、「亀も空を飛ぶ」「歓びを歌にのせて」「僕の恋、彼の秘密」も見たかったのだが、「亀」はきのうで終わり、「僕恋」は「ジョージ」
と同じレイトショー上映、というわけで、一度にみんなを見るというズボラは許されない(全部、試写案内をもらっていたものなんだけど。今年後半は、
気を抜いてて試写を逃すことが多くなった)。
結局、家を出るのをもたもたしていて、「歓びを歌にのせて」最終回には間に合わないことになる。
効率の悪いことに、見られるのは「ジョージ」だけという、なんとも、間抜けな話だ。それでも、整理券番号が後の方にならないようにと早めに劇場に向かったら、意外と空いていた。
お客にゲイが多いようにも見えない(もっとも、ぼくには見ただけで「わかる」ほどの超能力はない)。
じつは、ぼくはジョージ・マイケルについて、ほとんど知らない。
これまで、関心ももって来なかった。だから、映画が始まってしばらくの間は、話の筋がよくわからずに字幕を追うのに汲々としてしまう。なんせ、よくしゃべる、よくしゃべる。
映像のテンポもかなり速い。目まぐるしく場面が変わって、落ち着かない。映画のテンポにぼくが付いて行けるようになったのは、中ほどになってからだ。
それに、どうしても「あの顔」がぼくの神経と合わない。ハンサムと言うべきなんだろうけど、どこが気に入らないのか、どうも苦手だ。特に、あの髭面。ぼくには、汚い! としか見えない。
だが、その「顔」を別にすれば、けっこう面白い。まず、彼の音楽。知らないうちに、彼の曲をいろいろ耳にしていたことに気がつく。次に、本当はレコード・CDを売るための販促なんかやりたくないのに、
メーカーから強要されて続けている間に、欝っぽくなってしまったという件。商業主義との葛藤といった問題はどの業界でもあるのだろうが、人気歌手であるだけに、
その苦しみは相当なものだったろうと思われる。
そんなこんなでソニーを相手取って裁判を起こしたというのだが、普通はそこまでしないだけに、立派だ。
ミュージシャン側が契約破棄を求めても破棄出来ないような、メーカー絶対主義の契約関係なんて、おかしい。
このように、強いものにも立ち向かっていく男だからこそ、
彼はジョージ・ブッシュに対する批判も堂々と口にしたのだろう。ぼくはスクリーンを見詰めながら、日本のアーティストたちの不甲斐なさに、改めて溜息ついてしまった。
メッセージを発信するという気概を、日本のアーティストはドブに棄ててしまったようだ。
フレディ・マーキュリー追悼コンサートでのジョージのショーには、
フレディーに対する敬愛の情と、同じくAIDSを発症していたボーイフレンドへの想いが籠められていたという話は全編のクライマックスだが、必要以上に観客を煽ることなく、
適度な抑制をもって描かれていく。ゲイであることについての悩み、葛藤といったものについても、苦しみを乗り越えた後のジョージの目から描かれているからか、意外なほどあっけらかんと流されていく。
そこの辺りに「物足りなさ」を感じる人がいるかもしれないとは思う。
だが、逆にカムアウトしてこれほど明るくなったジョージを見て、元気づけられる人が現れるかもしれないとも思う。
それに、たとえば、かつて彼が欝状態になったことに関して、販促のためにメディアに露出させられたりファンの前に引き出されたりしたことだけでなく、
ゲイであることを隠し続けることから来るプレッシャーをも関連付けて語ることは可能だとしても、
そういった微妙でセンシティヴなことがらを映画という媒体で語ることに対して、ぼくはちょっと懐疑的だったりもする。
そういう観点からの切込みが足りないとするか、
これでよかったのだとするか、議論の分かれるところかもしれない。
24時間風呂、オークションで落札。ローンもOKという業者が出品していて、ローンについて問い合わせた返事がきょう来たから、そのまま入札、即落札となった。
年内に契約すれば低金利でいけるという、キャンペーン期間中なのだという。ラッキー!
一人暮らしのくせに贅沢な、と思わないでもないけれど、
いつでも好きな時に入れるのは、グータラ生活者には願ってもない便利道具だ。それに、お湯が適当に柔らかくなってくれて快適だ。一度使ったら、ハマル。
今度落札したものはナンタラ菌対策も万全、自動洗浄も3方式併用の優れものだ。楽しみ。
まさくんに、節税対策の寄付を持って行きたいんだけど、きょうはどっちの作業所にいるの?とメールを打つ。夜になって、一緒に晩御飯でもということなのだろう、
返事の電話がかかってきたが、間の悪いことに食べ終わった直後だった。「また別の日にゆっくりと」ということで、年内の仕事を終えた後の28日にお食事デートをしようと決める。
いまは、休んでいた間に溜まった仕事を処理するために、二つの作業所を行ったり来たりしてるみたい。NPOになってから、処理しなければいけない書類が多くなったようで大変そうだ。
夜になって、この間一緒にリバティおおさかに行ったミニコミ紙の編集者から、「今日中に原稿をいただけますか?」とメールが来る。
リニューアル見学の感想を書くと約束してはいたのだが、
「23日辺りに(「までに」だったかも・・・)」ということだったので、24日の夜明けまでにメールで送ればいいや、と高をくくっていた。慌てて「いまから書き始めます」とメールを返す。10時過ぎ。
2時間で2000字、書けるか?
よりによって、原稿書きでアタフタしてるときに、高橋りりすから電話がかかってくる。原稿を書いてるところだと言うと、「あ、ごめん、ごめん。短くするから」
と気を遣ってくれた(?)ものの、それでも相当長い電話となった(いつもよりは、確かに短い)。
最近ぼくのHPの「伝説のオカマ」論争に関する原稿を読んで、
非常に面白かったというのだ。彼女がいつも怒りまくっているフェミニズム業界が抱えている問題と通じるものがあるからだろう。「運動家」は、
自分にとって都合のいい「被差別者像」を求めたがるというのは、どこの「業界」でも同じだ。
話のついでに、女帝・女系天皇容認の答申が出たときに「働く女性の励みになる」
などと言った「フェミニスト」がいたことが話題に上って、バカじゃないの?と二人で呆れかえる。
QWRCの原稿にも書いたことだが、フェミニズムにもいろいろなのがある。
ゲイ・リブにもいろいろある。「間抜けな運動(家)」をきちんと見抜かないと、えらい目に遭う。
ミニコミの原稿、「出来上がるまでお付き合いします」というお言葉に甘えて、24日午前2時に完成。ワードじゃ駄目らしいので、メールに貼り付けて送信。
2学期終業式。いつものように、面白くもなんともない校長のお話を聞き流して、終了。100周年記念行事の「大成功」を長々と自慢していたが・・・。
寒いから、
フェイクファーのコートを着ていったところ、「何の毛?」といろんな人に訊かれた。色目から言ったら、シルバーフォックス、か?
ご期待に応えて、3学期の始業式には「本物」を着て行こう、
と(動物愛護協会から叱られるか)。
Naoと、まさくんの作業所の近くにある焼肉屋に行く。しょっちゅう前を通っていたのだが、高いんじゃないかと思っていたら「食べ放題1880円やで」とNaoが言うのだ。
彼は、焼肉とかカニの「食べ放題」情報にはすぐに目が行くらしい。
店に入ってみると超満員だ。流行っている、らしい。ちょうど、間もなく帰る一団がいたから、少し待っただけで座れたが・・・。
食べ放題と言うからあれこれ注文したはいいけれど、なんともまずい。「人造肉じゃないの?」などとむくれながら食べる。「こだわり米」と書かれたご飯も頼んでみたが、
一口食べてみたNaoが黙ってぼくの方に寄越した。食べてみると・・・味がない。こんなに味のないご飯というのも珍しい。
「だから、安いだけじゃダメだって、いつも言っとるやろ」
と言い聞かせながら店を出る。
とうとう、(循環式)24時間風呂が壊れた。少し前からモーター音がおかしかったのだが、きょうはそれが限界まで来た。首を絞められた鶏みたいな音を立てだしたのだ。
ろ過剤を掃除したら少しましになるかと、入浴中であるにもかかわらず大掃除をしてみたが、今度はスイッチさえ入らなくなってしまった。慌ててガス釜の火をつけて保温する。
ガスは何年も使ってなかったからなかなか点かなかったが、なんとか機嫌を直してくれた。
しばらく休ませたら24時間風呂も動くようにはなったけれど、やはり、
モーター音はキュルキュルとやかましい。夜中にモーターが焼き切れて火でも噴き出しては叶わんと、風呂を出る時点でスイッチを切る。
十年以上働いてくれたから、寿命といえば寿命か。
買い替えなくちゃと、ヤフーオークションで探してみる。予期せぬ出費だ。
2学期最後の授業。偶然、Naoのクラスだった。
テストを返すための「授業」だから、ぼくは文字通り「返す」だけで終わることにしている。普通はそれですぐに解散するのだが、
きょうは、その後にホームルームがあるので生徒は帰れない。そこで、2時間目まで生徒たちが退屈しないようにと、ぼくも教室に残っておしゃべりの相手をする。
このクラスの連中は次々とあれこれ話しかけてくるので対応に大忙しするのだが、きょうは腹の立つことを言うヤツもいなくて、けっこう楽しい時間をすごすことができた。
Naoはいつになったら来るんだろうと思いながら話し込んでいたが、とうとう最後まで現れず。後で聞いてみると、テスト期間と同じ6時からだと思ってのんびりしていたと言う。ドジな子。
QWRCの原稿、延長締め切りをさらに一日遅れて完成。いつも使っているメールサーバーが不調のようで、プロバイダのメールサーバーから送る。最近よく、メールサーバーが糞詰まり状態になる。
不審メールが大量に送りつけられてきて、パンク(?)するらしい。困ったことだ。
まあ、フリーメールだから、あんまり強く文句は言えないのだけれど。
夜遅く、いつものサーバーから再送。
今夜のNaoとの「ドライブ」は近場で済ますことにして、ダイヤモンドシティに行く( 彼はもっと遠くに行きたそうだったけど)。
2学期最後の授業だからと思って穴だらけのホワイト・リーバイスを見せびらかしに行ったのに、肝腎のNaoが欠席したから、夜のドライブにもそれを穿いて出かける。
ほかの生徒は「センセ、穴あいとるで」などと呆れていたが、Naoは予想通り「カッコいいやん」と喜んでくれる(ちょっと寒かったけど)。
夜遅いので、開いているのは(11時まで営業のJUSCOと)レストラン街だけ。「プルコギ鍋」というのを出している店があったから、
韓国料理だということ以外どんなものか知らないが、ともかく入ってみる。
窓際の席に座るとすぐ横を通る高架道路が見えて、高速道路を見下ろしているみたいな感じで、ちょいと、いい。
「プルコギ」ってなんだろう?と思いながら注文してみると、四角いフライパンみたいな鍋に野菜が山盛りになって出てきた。てっぺんに、鶏肉が乗っている
(Naoは牛を食べたがったが、ぼくが鶏の方が体にいいと言い張って)。火が通るにつれ、野菜の山が沈んでくるのに合わせて店員がかき混ぜてくれて、
適当な所で「お召し上がり」という食べ物らしい。
かき混ぜるときに、野菜がぽろぽろこぼれてきたりするのを二人でワイワイ騒ぎながら、面白おかしく食べる。けっこう満腹感も味わえて、満足、満足。
英訳論文集の編集者から返事が来る。早い! きっと、ぼくの「返事」を(首を長くして)待ちかまえていたのだろう。
問題の箇所に関しては、ぼくのぼかし方ではまだぼかし方が足りないのではないかとのことで、
さらに表現をぼかした文案を提案してきてくれた。
また、ちょいと考えてみよう。英単語のニュアンスがぼくの考えているようなものと合致するかどうか、またまたWebsterVを引いてみないと・・・
(ぼくの家にも3巻本のがあるのだが、奥の方にしまいこんでて出せないから、学校の図書館にあるヤツを参照)。
教科担当の仕事は終わったから、今度は担任業務。2学期の出欠時間数を入力して、一覧表を作る。「作る」と言っても、実際に「作る」のはコンピュータだ。データに間違いがないかチェックするだけでOK、
楽チン、楽チン。
教頭に提出すると、「早いですね。一番」と驚かれる。やったね! と一瞬思ったが、よく考えたら、「提出日」はあしただった。それじゃ、一番のわけだ。
伝票提出はのんびりしすぎてかたら、これでプラスマイナス・ゼロ、か?
夜になって、QWRCから頼まれた原稿を書き始める。テーマは「Queerとフェミニズム」。
本当の締め切りは10日だったのだが、『部落解放』の締め切りと期末テストのあれやこれや、
まさくんとの旅行が重なってるからちょっと間に合わないでしょう、とやんわり「御役御免」を求めたら、20日まで待ちます、と言われてしまったのだ。そう言われちゃ、しょうがない。
お題としても、一度考えを整理してみるのにいいかも、と思ったので、お引き受けした。2000字程度ということなので、思っていることすべてを書くわけにはいかない。
ポイントを絞ることにする。まず、「おかま」論争に関わって見えてきたこと、からか。
本論を書き始める前に、「Queer戦略」に関するぼくの不信感をひとくさり。QWRCの「Q」はqueerなんだけど・・・。
期末テストの成績伝票。締め切りに何とか間に合ったみたい。よかった。以前に入力したクラスの分も再点検して、ミスを直しておく。
後は、担任業務としての出欠集計だけだ。
『週刊金曜日』に載せた「伝説のオカマ」論争原稿の英訳文をチェックして、翻訳者に返す。
英文を送ってもらったのはずいぶん前だが、
「かつては蔑称であった『ゲイ』」とぼくが書いた部分を巡って、アメリカの研究者の間ではそのようには考えられていないのでこのままだと誤解を招くということで、調整が難航(?)していたのだ。
というか、この部分にこだわりすぎて、ほかのところを全然見てなかった。
そろそろバックしてあげないと仕事が進まないだろうと重い腰を上げて、昨夜、英和辞典を片手に全文に目を通してみた。
ぼくが英訳文のチェックなんかできるんだろうか?と思っていたけれど、やってみたら一晩で終わった。なんだ、そんなことならさっさとやれよな、と言われそう。
問題の件はかなりぼかした表現にしておく。日本式の「玉虫色解決」というヤツだ。そのほか気になったところを赤字で書き直したワード原稿を再度点検し直して、e-メールで送っておく。
今夜のNaoドライブは近場で済ます。近所のコンビニ(ジャニーズ系の子がバイトしている。かわいい。Naoは友だちになったみたい)に行った後、
これまた近所のうどん屋に入る。
きょうのうどんは、練り方がちょっと・・・。日によって粉の練り具合に差が出るようなのだ。まあ、これはこれで、うどんが生きているようで面白い、か。
Naoはあしたから朝刊配達のバイトに出るという。タイル屋を辞めてから、これといった具合のいいバイトが見つからないので、
中学のときにもやっていた新聞配達のバイトをもう一度しようということらしい。ただし、今度は夜学に通っている関係で夕刊を配るわけには行かないから、
朝刊ということになる。朝早く、大変だ。
「早く寝ぇや」と言って別れる。
期末テストは13日に終わっていまは返却期間になっているのだが、最後の授業が21日だから(偶然、Naoのクラス)、
それまでに採点すればいいやとのんびりしていたら、成績伝票の提出は19日なんだった。そのことに気がついたのが、きのうの夜遅くだ。
返却のための授業がある定時制の2年・
3年はすでに採点も終わって返したのだが、授業のない通信制の方がまだ終わってない。19日つったら、あしたじゃん。慌てて学校に行って、答案を持ち帰る。
ところが、3年3クラスと2年1クラスの採点を終わって集計していたら、3年の方で配点を間違って計算していたことに気づく。あと数人で閻魔帳につけ終わるという時点でのミス発見だ。
たくさん間違っている生徒でも90点台になってるなんておかしいな?と思ったら、一問一点のところを二点で計算していた・・・。これじゃ、122点満点だ。
だが、100点を越した生徒はいなかったし、点数を訂正すると欠点者続出ということにもなりかねないから、そのまま、ということにする。いわゆる「下駄を履かせた」というのに近いが、
正解数に比例して点が上積みされるだけだから、たまにはこういうのがあってもいいだろう。
それにしても、自分で作ったテストなのに・・・
(作ったときには、100点満点になるように配点したのだ。いつもは問題文の下に配点を明記しておくのに、今回は書き忘れて、そのまま点を忘れていた)。
昔、生徒の点があまりに悪いから、120点満点で古文の問題を作ったことが一度だけあって(全日制に非常勤で行ったとき)、
あのときは102点を取った子が一人だけいて、当然、100点以上はあげられなかったけれど、今回のは単純ミスだ。が、欠点者が少なくなって、かえってよかったかも。
学校に行ったついでに、まさくんとこのポストに『部落解放』12月号と、今度書いた嵐山原稿を入れておく。原稿に彼のことを書いたから、載せる前に見てもらおうというわけだ (もっとも、もう出しちゃったけど)。
リバティおおさかに行く。
記者とは、2時にJR芦原橋駅で待ち合わせということにしていたのだが、天王寺で環状線に乗り換えるときにホームでばったり会った。遅刻しそうかな?と焦っていたところだったので、
ちょうどよかった(家から最寄の地下鉄の駅も同じなんだけど)。
芦原橋駅から、民事再生法適用で話題に上った芦原病院の前を通りながらリバティおおさかに向かう。
ハッシーも言っていたように、この辺りは、なんとなく生活臭がどんどんなくなっていくような気がする。なにか、「オモチャの町」といった感じだ。
「大阪市のやることは全部ダメ」とハッシーは言ってたけど、当たってる。
リバティに入ろうとして驚いたのは、入場券を売る券売機がなくなっていたことだ。
中の受け付けで、手渡し方式で買うようになったのだ。たいがいは「合理化」の名の下に、人間を減らして機械にさせようとしているのに、ここは逆行している。
立派だ(ちょいと計算を間違えかかったけど)。
展示場に入る前に、全体の構成がどうなっているのかヴィデオで説明してくれるガイダンスの部屋というのがあって、
教育的というのか手取り足取りというのか、ちょっとこそばゆい。が、ヴィデオを見ただけでも、以前とはずいぶん感じが違っているなという印象を受ける。
ずいぶんスマートになった感じがするし、見学者に「自分の頭で考えること」を求めているというのも今回のリニューアルの特徴なのだろう。
ぼくにとっての「目玉」であるはずの「性的少数者のコーナー」にすぐさま直行してもよかったのだが、せっかくだからと、一応、はじめのコーナーから順々に見てゆく。
以前より文字資料が増え、現物展示(or現物の再現物)が減ったようにも思うが、そのせいか、一回の見学では全部を見ることができないからまた来てみよう、
と思わせるようになっているような気がする(本当にまた来るかどうかは別として)。
女性問題のコーナーに差しかかった辺りで学芸員の松永くんが顔を出してくれて、
展示のこと、まさくんのことなど、いろいろ話をしながら展示を見続ける。女性問題、セクシュアリティ、障害者問題のコーナーが隣り合わせになっているのはいいセッティングだが、
境の壁が一面、白紙状態で空いているのをどうしたものか、悩んでいるという。ぼくは共通するテーマとして、「生殖と差別」といったものを考えてみたら?と言っておく。
「男女の番が子どもを産む」という「物語」に乗らない、乗れない、乗りたくない人たちを排除するという差別のあり方が、この3つのコーナーに共通する接点だろうと思うからだ。
それを、どうやって展示という目に見える物にしていくか。腕の見せどころだろう。
最後の、「当事者」がインタヴューに答えているところをヴィデオで見せるというコーナーで、
知り合いの女の子が話しているのを見ている間に閉館時間となってしまう。全体として見応えがあったというか、時間の過ぎるのは早いというか。
帰りは、寒風吹きすさぶ中、少し遠いが地下鉄の駅まで歩く。これからミニコミ紙の忘年会があるという記者と、天王寺駅で別れる。
まさくんにリバティに行ったことの報告と、あした辺り夕食をどう?というメールを送る。と、あすは予定が入っているので、別の日にとの返事が返ってきた。
メールが返って来たということは、携帯代を払ったということだ。よかった。これで、以前のように連絡し合うことが出来る。
「今夜は連れと10時に天王寺で待ち合わせてるから、それまで遊ぼうや」とNaoから電話がかかってくる。ええ??そんな時間から天王寺で何すんの?という感じだが、
とりあえず、車を天王寺方面に向ける。
待ち合わせ時間まで2時間。アポロビルに入って、ゲームセンターをぶらぶらする。
10時近くなっても仲間から連絡が入らないから、
本当に遊んでもらえるのかしら?彼一人が寒空の下、ぼんやりすることになるんじゃないだろうか?と思いはしたものの、「あとは一人で待つから、もういいで」と言われて、
Naoを残して帰ってくる。こんな時期、こんな時間に物好きなこと。
今朝の夢には、4月のJR福知山線事故で亡くなったYoshitakaが出てきた。「出てきた」と言っても、どういうわけか、研ナオコの顔で出てきたのだが、
顔が別人でも彼だとわかってしまうのが夢の面白いところだ。
しみじみとした感じで抱き合って、「お母さんのことは・・・」とかなんとか、
声にならない声で話しかけていたような気がする。どうやら、夢の中では亡くなったのは彼ではなく、お母さんということになっていたみたい。
大阪の街に出たついでに、中古CD屋で中島らもさんの追悼DVDというやつを買ってくる。先月、「チャイルド・プレイ・チャッキーの種」を見ようと新世界国際劇場に行ってみたときに、
ふらっと店に入って見つけたものだ。
売れてしまってるだろうと思っていたら、まだ残っていた。ぼくは熱心なファンというわけでもないのだが、縁があった人だったので、一応。
今夜のNaoは、「さよなら」を言いに事務室に顔を出しただけでドライブのおねだりはナシ。素直に帰って行く。
『部落解放』の原稿、ようやく出来上がってe-メールで送る。朝の7時過ぎ。
今月は「おのろけ原稿」にしようと思っていたのだが、やっぱり、雑誌の名前に引きずられて、
おのろけオンリーに出来なかった。嵐山旅行のお遊び部分は少しだけにして、まさくんをしんどい状況に追い込んでいった日本の福祉行政の貧困さを追及することにスペースの大半を割く。
『ザ・ゲイ』の連載では、おのろけやら「おっかけ」やらといった軽い文章も簡単に書けたが、『部落解放』という名前がいけない・・・。
Naoのことにも少しふれてやろうと思っていたけれど、
紙数が尽きて果たせず。まさくんと泊まったのは公立学校共済組合の宿泊施設だったから、公務員の福利に税金が投入されてきたことを批判したがる昨今の風潮に逆らって、
雇い主(=公務員のケースでは市民、国民)が職員の福利厚生に投資するのは当然のことだ(その「度合い」が問題ではあるとしても)という話に結び付けてやりたかったけれど、
それもスペースの関係で割愛した。
「公務員の監視」もけっこうだが、労働者は自らの要求を掲げて会社と闘うべきところはきちんと闘うべきだ。
きのうは、原稿書きを理由にNaoの「どっか行こうや」を断ったが、きょうは原稿も終わったことだし、ご希望通りに「うどんと銭湯」コースに連れて行く。
天神橋筋の北外れ、この間、「うどん道場」に向かう途中に見つけた大きくて綺麗そうな銭湯だ(「なにわ湯」)。なんと、銭湯入り口はビルの9階にあるという。下の階にはレストランが入っていて、
上(風呂)と下(食事)で儲けようということらしい。
ビルはでっかいが、お風呂そのものは意外とこじんまりしている。
お客にハンサムくんは(まったく)いなかったが、ぼくは番台の男の子がちょいと気に入ったから(Naoは合意しなかったけど)、ま、いっかという感じだ。
店員は素足で歩き回っているのだが、その番台の男の子は綺麗なピンク色の足をしていて、なかなかいい。
湯から上がってあまりうまくないソフトクリームを食べたところで、
「うどん道場」に行く。きょうもカッコいい店員がカッコよく働いていた。
いつものように、Naoはカレーうどんを頼んだが、きょうは途中で「急に食べられなくなった」
と言って残りをぼくに寄越した。この間もチキンカレーを途中で断念したが、体調でも悪いのだろうか?ときどき目眩がするとも言うし、ちょいと心配だ。
勘定を払うとき、
カッコいい店員さんがぺろぺろキャンデーをくれる。優しい・・・。また来よう。
朝方、元居候がやって来る。酔っ払った同僚ともめたときに肩の辺りを刺されたということで、ときどき痛さに顔をしかめてみせる。
しばらくの間、ぼくの尻の辺りを触ってきていたが、
「年が明けてこっちに戻ってきたら、本格的に楽しもうや。(男としたことないから)テクニックはないかもしれんけどな」と言い残して、出張先に戻っていく。
どんなことになりますことやら?
桜餅のお土産を持って学校に行く。事務室の面々には大好評、上品な甘さと塩味とのバランスを楽しんでもらえたが、餅好きのNaoに食べさせてみると、「葉っぱは塩辛すぎ、餅は甘すぎ」
と不満顔だ。「別々に食べんと、一緒に食べなきゃ」と言って聞かせても、彼の理解の外であるらしい。
「まだ子どもだから。あの子にはもったいないわ」と同僚に笑われる。
いつものようにNaoがドライブのおねだりをしてきて、「きょうは原稿を書かなきゃいかんから、ダメ」と言うのに聞かない。長い時間はダメだよ、と念押しして走り出したものの、やはり、
どこに行くという目算があってのことではなかったようで、中央環状線を北上、25号線を西行、難波から南下して和食屋に入って鍋物をつつくという長旅となってしまった。
そんなわけで、日付が変わってしまう。
朝は8時半に起床。まさくんは8時ごろには起きていたようだが、ぼくは狸を決め込んでぬくぬく布団に入っていた。朝食の催促インターホンをもらいつつ、食堂に向かう。
この宿は江戸時代の豪商、角倉了以の邸宅跡だということで、食堂は当時のままに残っている建物を保存しつつ、こうしてお客にも公開しているらしい。所々に「織部燈籠」が立つ庭は、
小掘遠州の作だという。食堂の棚には、利休の釜師、辻村与次郎が作った燈籠が飾ってある。以前来たときにはそんなことにほとんど関心を払っていなかったが、そう言われて見るせいか、
趣のある庭だ。
朝食も予想してたのよりずっと豪華で、普段のぼくの粗食からすれば2回分か3回分はありそうなおかずの数々が並ぶ。ご飯茶碗が小さかったから、お代わりする。
食べ終わって、外の回廊に出て庭を眺める。
宿の清算は、ぼくの単身永年勤続者利用券と共済組合員の補助を目一杯使ったから、2700円ぽっきりの支払いで済む。
結婚している人たちはもっといろんな場面でバックがあるから、シングル者としてこれで元が取れたわけではないが、まあ、仕方がない。ゆったりとくつろげただけでも善しとしよう。
トロッコ列車に乗るために、トロッコ嵯峨駅に向かう。途中に和紙の店を見つけて、入ってみる。年賀状返事用の葉書を買う。これで、今年は返事が遅れて、
出せずじまいになるということもないだろう。
トロッコ列車は亀山までの山中を保津川沿いに走る。冬の寒空の下、物好きな話だが暖房もついていない車両で、ガタガタ揺られながら2〜30分走るのだ。ガラスのはまってない露天車両もあったが
(それを「リッチ号」と呼ぶらしい)、この寒さじゃ、ちょっと耐えられそうにない。ときどき、景色のよい所では列車を止めてカメラタイムというのを取ってくれたが、
ぼくのデジカメはどうも電池切れになったようで、ウンともスンとも言わない。昨夜は暗すぎて役に立たず、きょうは電池切れ・・・。まったく。
途中で、
カメラに頼らずに自分の目で味わうことに方針を転換、撮影はまさくんの携帯に任せることにした。
終点の亀山は、花田実くん(もう、
名を出してもいいだろう)が住んでいた町だ。トロッコの駅から市街地は遠いようだったけれど、ああ、ここに住んでいたんだと、遥かかなたの町並みを眺めてみる。ここから彼は、
山陰線に揺られて京都市内に出ていたのだ。
折り返し往復切符を使って、嵯峨の一つ前の嵐山駅に戻る。
駅の上には大河内山荘があるというんで、どんな山荘だろう?と一瞬思ったものの、駅前で待ち構えていた人力車の兄ちゃんにつかまって、
そのまま人力車観光としゃれ込むことにする。料金はちょっと高いが 、車夫の兄ちゃんがカッコよかったし熱心に勧めてくれるので、せっかくだから、この際という気になったのだ。
財布状況と寒さとを考え合わせて、「30分貸し切りコース」を頼む。
落柿舎から野宮神社、表通りを経由して、宝巌院辺りの裏道を巡りながら天龍寺参道の中ほどで下ろしてもらうというコースを走る。
走りながら、いろいろなことを説明してくれたり、適当な場所で止まってツーショットの写真を撮ってくれたり、なかなか快適な旅となった。語り口も爽やかだし、知ったかぶりもせず、
訊かれたことには答えてくれるという好青年だ。膝掛け、足掛けに尻の下にはカイロという防寒対策のおかげで、それほど寒さを感じることもなく無事に目的地まで到着。快適、快適。
源氏物語ゆかりの野宮神社とその周辺の竹林は、ことに趣き深かった。ここの柵の外で、源氏の君は六条御息所から門前払いを食らったのね・・・。
天龍寺の本堂に近い所で下ろしてもらったから、
一応、入ってみようかと近寄ってみたが、やはり拝観料を取られるということで止めにする。と、その横の庭園入り口から大勢の見学者がぞろぞろ入っていくのを発見。その一員のような顔をして、
まんまと潜入することに成功する。夢窓国師作と言われる名園をそぞろ歩き、タダで楽しんだ。
その後で、人力車の車夫くんが言っていた宝巌院に入ってみる(ここは拝観料を払う)。
明治の廃仏毀釈以来、長らく私邸となっていたものを、140年ぶりにお寺にしたばかりだということで一般公開できることになった紅葉で有名な庭だという。

12月に入って急に寒くなってきたからどこの紅葉も散り急いだということだが、まだそこここに名残りは留めていて、なるほど、お寺というより邸宅といった感じのしっとりした趣の庭だ。
車夫くん、いいところを勧めてくれた。彼のお気に入りだという宝筐院もきっと素敵なんだろうが、きょうの30分コースからは外れてしまった。また、今度。
宝巌院の後は、これも彼のお勧め、
渡月橋北詰の桜餅の店に入る。ガラス越しに、外の寒さを忘れさせるような太陽の熱がポカポカ伝わってきて、ホッとする。しかも、この桜餅、おいしい。桜の葉っぱの塩気と、
アンコなしの道明寺餅の甘さとが絶妙だ(ついてきた抹茶は予想通り、イマイチ)。10個入りのお土産を買う。
京福電鉄嵐山線に乗り込んで、龍安寺駅に向かう。
お目当ての豆腐屋さんはすぐにわかった。駅から龍安寺に向かう道の左側、一階が豆腐屋で二階が湯豆腐屋になっているのだ。3時で終了ということで、終了間際に間に合った。よかった。
一コース1500円で、おそらくは、嵯峨野や南禅寺周辺の湯豆腐屋に比べたらずっと安い。出てきた豆腐も、絹ごし豆腐のようにきめは細かいのに、
そこら辺りで売ってる絹ごしのように箸で挟んだら崩れてしまうヤワなモノとは違う。しっかりしていながら、柔らかい。さすがだ。ここでも貸し切り状態で楽しんだ後、次の目標、仁和寺門前を目指す。
と、次の目標のウィーン菓子と日本茶のカフェは、きょうに限って予約貸し切りになっていたようで、
入ることが出来ない。残念だ。
せっかく仁和寺まで来たことなので、ちょいと覗いてみる。境内はすこぶる広大なようだが、ここでも拝観料を取ると言うから、寒いことでもあるし、
桜の季節に来た方がいいだろうと、妙心寺駅の方に戻ることにする。
途中、行きがけに見つけておいた「おからはうす」というちょっと変わった感じの店に入る。
環境問題に取り組んでいるらしい店内の雰囲気だ。
ぼくがトイレから戻ってくると、「ここでも面が割れましたよ」とまさくんに笑われる。ここのオーナーは、
ぼくが高槻のフリースクールに呼ばれて話をしたときに、隣の席に座って聞いていたのだという。ええ?何年前のこと?少なくとも、十年以上も前のことだ。よく覚えていてくれたものだ。
『アンチ・ヘテロセクシズム』も買ってくれているそうだが、まだ半分しか読んでないんです、という。こんなところで、予想外の出会いがあるとは・・・。
食事とデザートを楽しんだ後もしばらくお話をしてからお暇、北野白梅町から市バスに乗って京都の中心街に出る。はじめの予定では祇園辺りをぶらつこうと思っていたのだが、寒さに参って、
そのまま帰阪することにする。それも、終点の三条京阪までバスに乗って行くつもりが、途中の四条河原町で下りて阪急で戻ることに。
思わぬ寒波の襲来でえらい目に遭ったが、
この旅行がまさくんにとって休息になってくれたなら嬉しい。だいぶ薄着をしてたように見えたから、体調を崩さなければいんだけど。
『部落解放』の原稿を、少しだけ書き始める。今回は、まさくんとの旅行。たまには、おのろけ原稿もいいだろう。
お昼前に、近所に住む朝日新聞の記者から電話がかかってくる。「リバティおおさかのリニューアル、見に行きました?」と言うのだ。
そう言えば、昨夜もハッシーから「行った?」
という電話がかかってきたんだった。ええ?何のこと?と思いながら話を聞いてみると、リバティのことだ。ハッシーも行ってないんだという。4日のリニューアルオープンの日はOGCの例会と重なっていたし、
どうせ、「記念式典」といった形式的なものがあるだけなんだろうと、ぼくは行かずにいた。そして、そのまま、ころっと忘れていたのだ。
ご近所の朝日さんは、
朝日新聞としてでなくミニコミ紙のスタッフとしてなんだろうけど、「まだだったら、平野さんが行くときにご一緒して、ついでに感想をお聞きしたい」と言うことらしい。
ミニコミで特集(?)でも組むのだろう。
日取りはまた後日ということで、とりあえず、同行を約束する。
いよいよ、まさくんとの初めての旅行だ。間が悪いことに、急に寒くなってきた。つい最近まで、穏やかな気候だったのに。
体調は大丈夫かな?
欝っぽいときはたくさんの人がいる場所に出るのが嫌だろうから、電車に乗るのもしんどいかもしれない。車で行こうか?と提案してみるべきだったかしら?でも、
かえって車の振動で骨折の古傷が痛むかもしれんし・・・、などあれこれ考えながら、待ち合わせ場所に向かう。大勢の人を避けて、待ち合わせ場所もビッグマン前でなく、
その裏手(?)にあるソニープラザ前にしたのだが、まず、家から出られるだろうか?という問題もある。
約束からそんなに遅れる人ではないのに、待っても待ってもなかなか来ない。
ぼくはこういう寒い日にはトイレがものすごく近くなる性質なので、トイレに行ってる間に彼が来ちゃったらぼくが見当たらなくて心配させるかしら?などと思いつつも、
行かないわけにはいかない。
確認電話を入れるタイミングもあれこれ気にしながら(こういうときに、携帯電話があると便利だね)、
通じるだろうかと、かけてみる。と、「電波の届かないところに・・・」だ。どうしたんだろう?
しばらく経ってからもう一度かけてみると、出た、出た。
バタバタしていて家を出るのが遅れたんだという。「大丈夫、行けますよ」とのことなので、「いま、どこにいるの?」と訊いとけばよかったったと思いながら、気長に待つ。
結局、一時間半ほど遅れて到着。体調不良のせいか大幅遅れのせいか、しおっとした様子で現れた。「大丈夫?」と抱きしめる。ぼくがまさくんに会うのは、二週間ぶりのことだ。
ぼくはあれこれ荷物を持って来たのに、彼は身一つといった感じで「すっ」としている。この寒さに大丈夫かな?とも思ったが、とりあえず、阪急電車に乗り込む。
嵐山に着いたのは、夕方5時過ぎとなった。夕闇が迫っているのか、雪雲なのか、空はどんよりと重苦しい。風もかなり強い。大変なときに来てしまったものだが、
宿に予約が入れてあるのだから仕方ない。「花灯路」と称する明かりがあちこちに灯る中、桂川を目指して歩く。冬の嵐山をライトアップしようという企画だ。
だが、
その風情を楽しむ余裕もあらばこそ、あまりの寒さに、中之島にある茶店にそそくさと入ってぜんざいを食べる。ライトアップされた渡月橋を渡って向こう岸の宿に向かうと、
川面にも蝋燭なのか、蝋燭もどきの電灯なのか、渦巻状に並んだ行灯みたいなのがゆらゆらと灯っているのが目に入って来る。厳寒のともし火は美しいが、ゆっくり見物するには苦しいものがある。
宿に到着して、ホッと一息つく。川沿いの道路に面した宿だが、部屋は庭の奥の方にあるから静かだ。広い部屋ではないけれど、この静かさがいい。
家から持参したお茶を出して、まず一服する。
たいていの旅館はティーパックのお茶しか出さないからと思って、家から茶葉を持ってきたのだ。案に相違して、ここは茶筒に茶葉を入れていたけれど、いったいいくらのお茶?というくらいに、
まずそうな葉っぱだ。とは言え、ぼくが持ってきた茶葉も高い葉ではあるけれど、ちょいとばかり古すぎて、いくら寝かしておいた方が味が深まるとは言え、寝かし過ぎといった感じで、
「作戦」をミスった。
ちょうどいいころあいに、夕食の時間となる。次々と運ばれてくる料理を次々と平らげて、ご飯をお代わり。客が一杯来ているのか、ちょっとお待ちくださいということで、
少し待たされる。最初から、御櫃を持ってきてくれてればよかったのに。
食事を摂って体が温まった所で、せっかくの「花灯路」に出くわしたのだからと
(10日間だけのイヴェント)、寒風吹きすさぶ中、外に出てみる。
渡月橋のライトが綺麗だ。ぼくはデジカメを、まさくんは携帯電話を構える。
だが、真っ暗な中でのこと、デジカメにはほとんど何も写らない。
携帯の方が綺麗に写せるのに、デジカメというのは本当に役に立たないものだ(ぼくの扱いの問題か?)。まさくんの携帯が綺麗な写真をたくさん撮ってくれるのを期待して、
ぼくは撮影を諦める。
美しく幻想的にライトアップされた山並みを眺めながら、桂川の岸をぶらぶら上って旅館街の外れまで歩く。道の両側のライトもロマンチックで美しい。
さらに先が真っ暗になった段々があったので、何があるんだろうと登ってみる。
が、どこかで表通りに合流するんだろうと歩き続けたものの、どこまでも暗闇が続くばかりだ。
「周恩来の碑」とやらが立っているところまで登ってみたが、それ以上には面白いものもなさそうなので、同じ道を戻る。探検失敗(?)。
渡月橋を渡って南岸側、中之島に行ってみる。
案内板が立っていたので、この辺りはどういう配置になってるんだろうと読んでいると、突然、すべてのライトがふっつりと消えてしまった。「花灯路」は8時半まで、と書いてあったけれど、
時間表どおりに「消灯」したということなのだろう。律儀と言うか、素っ気ないと言うか、お役所仕事と言うか。
川岸の土産屋も、1、2軒を除いてすべて閉まっている。
商売っ気がないと言うか・・・。帰り客を狙って儲けようという気もないらしい。甘酒とかぜんざいを売れば、お客も喜ぶのに。「これじゃ、嵐山もダメだね。有名さに胡坐をかいてちゃダメだよ」
と二人顔を見合わせて唖然としながら、早々に宿に引き返す。ああ、寒かった・・・。
体が冷え切ったところでお風呂に入る。街中の小さい銭湯くらいの湯船だが、
ほかの客がほとんど入って来なかったので、ほぼ貸し切りの状態でゆったりと温まる。いい感じだ。まさくんも「家に籠もっていても仕事を休んでる気分になれなかったけど、
これでやっと休みが取れた気がしますよ」と喜んでくれた。体調のことが心配だったが、かえっていいタイミングだったのかもしれない。
部屋に戻って、雑誌を見ながらあすの計画を立てる。
Naoから取り戻した『Hanako』の京都特集だが、取り返しておきながら全然見てなかった。二人であれこれ見ながら相談できて、いい感じだ。
龍安寺近くの豆腐屋さんで湯豆腐を出している店と、仁和寺の門前でウィーン菓子と日本茶をマッチングさせている店に行くことに決める。
ぼくとしてはかなり早めの就寝だ。
二人だけの旅に出たら「突然狼」になろうか、そっと抱き寄せたりしてみようかとあれこれ考えなかったわけではないけれど、疲れたのか、どうでもよくなっちゃったのか、そのまま寝てしまう。
ちょっと枕が高過ぎたのだけが、難だ。枕なしで寝る。
隣のおっちゃんと顔を合わせたから屋根瓦が壊れたことを言うと、「ああ、壊したらしいですなあ。前から傷んどったから・・・。瓦を乗せる土がないもんやから、ブリキかなんかで直しときますわ」
とにこやかに言って来る。なんだ、知ってたのか。拍子抜け。
瓦でなくても、ブリキでも何でもいいから、雨漏りしないようにさえしてくれたらそれでいい。どんな風に直してくれるか?
だいぶお年を召してらっしゃる(70過ぎ?)けど、自分で屋根に登って作業するのかな?
期末テスト。きょうは2年と3年の3科目、5クラス分を終える。人数的に多いのは、3年通信の現代文だけだけど。
2年の国語表現では、最近の幼児誘拐殺害事件について書かれた産経抄を引用して、
それを参考にしながら自分の考えを書きなさい、という問題を出したのだが、「疑わしいだけで即逮捕、というのはダメだからね」と念を押しておく。さて、どんな文章を書いてくるか?
今夜のNaoは、学校の近所のうどん屋。
きのう、隣の家(大家さんの兄)にペンキ屋が来てトタン塀の塗り直し作業をしていたのだが、足場を組むのにぼくの家のトイレ(母屋から突き出している)
の屋根に足をかけたりしたせいで、もともと大分傷んでいた瓦がボロボロに崩れてしまった。職人のクセに、他人様の家を壊してそのまま知らん顔して帰ってしまうなんて、なっとらん。
隣から何か言って来るかと様子を見ていたが、きょうのところは何も言って来なかった。あした、顔を見たらひとこと文句を言っておこう。大家さんもその兄貴も大工さんだから、自分で直すか?
(大家さんの方は数年間に亡くなって、代替わりしているが。息子は大工じゃないのかな?会ったことない)。
期末テスト。きのう、おとといはぼくの試験はなかったが、きょうからぼくのも始まるので、全クラス5種類の問題を仕上げて印刷する。
今夜のNaoは、「カニの食べ放題、行こうや。難波の方に安いとこ、あったで」と言って来た。が、「ダメ、ダメ」と断る。「食べ放題のはうまくないし、うまいカニは高いからダメ」。
代わりに、この間まさくんと行ったタイ料理の店に連れて行く。おばさんと小学生(?)の子がやっている店だ。
タイ人の少年が働いているのを見て、
同じタイ人の血を引くNaoが喜ぶだろうと思ったのだが、ここの店の味はNaoには合わなかったみたいで、不満そう。レッドカレーはココナツミルクの甘さが強すぎ、
トムヤムクンは酸っぱすぎだと言うのだ。「おとんはタイ人やけど、オレ、タイ人にはなられへんわ」
きょうはおばさんが留守のようで、この間みたいに、
どんどん料理を作って出してくれるというわけにはいかない。確かに、ちょっと当て外れではあった。
金を払うときに、Naoがお手伝いの子どもに「何歳?」と訊いてみたら、
「12歳」という返事が返って来た。中学生だった・・・失礼しました。
やっとのことで、まさくんと連絡が取れる。だが、「元気?よかったぁ」と喜べる状態ではないみたいで、声に力がない。睡眠・食事はきちんと取っているというから、ちょっとだけ安心した。
電話をかけてみても、「電源の届かないところにいるか、電源を切っています」が二日、呼び出し音だけが鳴り続くというのが二日続いたから、どうしたんだろうと思っていたが、
電話代が落ちてなかったんだという。でも、払いに行けてないということは、やはり、あまり外に出ていない、出られない、出る気がしないということなのだろう。電話もメールも、
受けるだけなら可能だということだが、長文メールはダメらしい。
職場の人と打ち合わせることがあって少し話をしたが、やっぱり、気分は乗らなかったみたいだ。
そんな状態で11日・12日の旅行は行けるだろうかと気にはなったが、いつまでも家に籠もってても始まらないから思い切って出ましょうと言ってくれて、ホッと安心する。きのう、
宿の方から「お夕食はどうしましょう?」と確認の電話がかかってきたから、行けるか行けないか確定しなければいけなかったのだ。寒い時期にあちこち歩き回るのもナンだろうということで、
宿で夕食を摂ることにする。
当日までに少しでも元気が出てくれたらいいんだけど。
今夜は、Naoのおねだりはナシ。きのう、「毎晩、アンタの子守をしとるせいで、『日記』が書かれしまへんがな」と言ってやったのが利いたか。
静かに、一人、夜を過ごす。
今晩は難波のインド料理の店に行く。ぼくがカレーを食べたくなったのだ(レトルトのカレーを毎日食べてるけど)。きょうは、Naoのは辛くない1倍を、
ぼくのはいつもの5倍を頼む。
はじめは「きょうは、いける」と喜んでいたNaoだったが、途中で急に食べられなくなって残りをぼくに寄越して、ナンだけをうまそうにパクついていた。
「おかんにもお土産に持って行きたい」ということで、お持ち帰りのナンも頼む。普段はお母さんはナンは嫌いだと言っているらしいが、ここのはおいしいからいけるだろうと言うのだ。
さて、どんな反応が返ってくるか。
Naoは家にいたくないといつも言ってるけれど、お母さんのことは好きみたい。
夜中過ぎになって、またまたTurbolinuxを入れ直してみる。「攻略本」をぱらぱらめくっていたら、「Linuxインストール」
という自動的に最適環境を選んでインストールするというプログラムのことが載っていて、
それで入れてみたらサウンドカードもいい具合に入るかもしれないと思ったのだ。
まず、Turbolinux10desktop(T10D)で試してみる。やはり、音が出ない。サウンドカードを認識できないようだ。
次に、「multimedia版」で試してみる。やはり、音が割れる。
結局、「multimedia」を「通常インストール」でやり直すことにする。一回目は音が大きくはなったが、やはり割れる。
再度、入れ直す。いままでで一番の状態になった、かも・・・。
アップデートとカスタマイズを済ますころには、朝の8時近くになっていた。
教育相談係のミーティング。先週に続いて今週もまあくんは不参加のようで、ちょっと残念だ。彼の様子をゆっくり見ていられるチャンスなのに・・・。
きょうは、
相談係の一人がやけにハイテンションだ。先週、「箱庭」を途中までやってみた生徒が、もっと道路や柵がほしいと言っていたということで、買えば高くつくので自分たちで作ろうと、
材料を買い込んで来て作り方をあれこれ説明してくれるのだが、話しだしたら止まらない・・・。作りかけの「箱庭」についても、スクールカウンセラーは先走って解釈してはいけないと言っているのに、
自分なりにあれこれ絵解きをして悦に入っている。
先週のミーティングのときに、府教委主催の研修会に参加したら、ほかの高校の教員の「熱心さ」に圧倒されてしまったという話を受けて、
ぼくは「ああ、自己満足の教師たちね」と揶揄してみせたのだが、ぼくがわざわざそういう言い方をした意味が伝わってないみたいだ。
昼間、きょうもNaoから「どっか行こうや」コールがかかってきたが、人が訪ねてくるからと断る。その代わり、授業が終わってからドライブ。
(前の仕事の)
タイル屋の親方から来るようにと言われてる、ということで、まさくんのマンションを経由して親方の家に向かう。きょうも部屋の電気はついていたから起きてるのだろうとは思うが、
無理に呼び出したりせずに、ドアのポストに酵素入りの入浴剤の見本を入れておく。我が家の風呂は循環式にしていて入浴剤が使えないので、代わりに使ってもらおうと思ったのだ。
「何の用かな?」「『お前がおらんと仕事にならん。戻ってきてくれ』とかって・・・」などと冗談を言い合いながら、親方の家に向かう。車の中でしばらく待っていると、
話が済んで一緒に外に出てきたNaoは、親方に向かってしきりに頭を下げている。「何だった?」と訊いてみると、「最後に会って、お礼を言いたかった、て言われた」と言う。
辞めたときは電話で伝えただけだったから、直に会って、いままでの仕事ぶりをねぎらいたかったということだったらしい。「いい親方じゃん」「うん、泣きそうになったわ」・・・
辞めてから後、ろくな仕事にありついてないようだから、いつかは親方の下に戻るかもしれないとは思うが、辞めてすぐに戻るというのもナンだから、もう少しあちこちで苦労してから、
ということになりそうだ。
コンビニに寄ってから、西成にある「100円ラーメン」を食べに行こうということで車を走らす。が、閉まっていた。遅すぎたのか、定休日なのか。
Naoの家に戻る途中で「(堺の)魚市場の天ぷら屋が安くてうまいで」という話をしたら行ってみたいと言うので、まだ開いてないとは思ったが(朝方、開店)寄ってみる。
天ぷら屋はまだだったが、奥の方にうどん屋が見えたので入ってみる。ちょっと高めだが、味の方はまずまず。まさくんが言っている、「いりこの出汁」かもしれない。
天ぷら屋は、またいつか。
OGC例会。参加者は、「常連」として定着した感のある4人だ。メールで、お気に入り院生くんに「どのバニスターがいい?」と聞いてみたら「ピンクのスニーカー」との返事が来たので、
雨に降られないことを祈りつつ、ご要望にお応えする。
『部落解放』の来年一月号には、先月の例会で話題に上った「金本ゲイ説」をネタの一部に使わせてもらったので、
情報提供者に原稿をチェック(?)してもらう。「メゾン・ド・ヒミコ」についても意見を聞いてみたかったのだが見てないとのことで、「ゲイの老人ホーム」
という発想そのものについて少し意見を交換する。
さらに、「伝説のオカマ」論争をめぐって『週刊金曜日』
に書いた原稿の一部に関連して、QWRCに置いてある資料を見せてもらう。あの原稿を英語版のエッセイ集に収録するにあたって、
ぼくが書いた「かつては蔑称であった『ゲイ』 を、60年代アメリカのゲイ・リブがプライドをもった言葉として組み替えていったのに倣って、日本の一 部ゲイ・アクティヴィストが自称として
『おかま』を使い続けようとしていることは承知している」という件(の前半)が、編集者の間で議論を呼んでいるというのだが、ぼくが「ある時期までは『ゲイ』も蔑称であった」
と判断した根拠になる(はずの)文章が、QWRCに置いてある資料の中にあるはずだと思ったのだ(ぼくが「根拠にした」と思い込んでいた本は、当然、ぼくの家にもあるのだが、
あるにはあっても、どこに埋まっているのかがわからない・・・)。
「ゲイ」という言葉には「不道徳な」「放埓な」「軽佻な」といったマイナスイメージの意味もあって、
それらは代表的な米語辞書であるWebsterの3版でもhomosexualと同じ範疇のグループに収められているから(Websterも家にあるけれど、
馬鹿でかい本だから置き場所を忘れるなんてことはないものの、二重三重に立ちはだかる本の山を押しのけて奥から出してくるのは不可能に近い。だから、図書館にあるやつで確認)、
やはり、「ゲイ」がからかいの意味をこめて男性同性愛者に向けられていた可能性は大きいとは思う。だが、「queerとかfaggot、homoなどに比べると肯定的な意味合いが強かった」
というのが研究者の間では定説になっているということで、ぼくの原稿をそのまま英文にすると読者に混乱を招くのではないかというのが、編集者たちの心配であるらしい。
手っ取り早く「80年代中ごろからの『クィア』戦略に倣って」といった文章に差し替えれば簡単に済むことなのだが、じつは、ぼくは「クィア戦略」に対してはいささかの不信感をもっているので、
そういう手はあまり使いたくないわけだ。個々人のセクシュアリティの自己認識・自己検証、個々のセクシュアリティの間に横たわる差異の認識といった過程を抜きにして、「寄らば大樹の陰」
的な「どんぶり勘定看板」に陥っているのではないかという危惧をもっているし、ことに日本での運動を見るにつけ、それまでゲイのことにしか関心を示さなかった運動体が突然「クィア・セオリー」
に飛びついてみせたという経緯もあって、どうも胡散臭いと睨んでいるのだ。さらに、「オカマ」という語が「男」に対してしか使われないという事情も、ぼくには「おかま」戦略に乗れない理由となっている。
『週刊金曜日』に寄稿した際には、こうした根本問題にまで遡ってしまうと論争に参加した意味合いがぼけてしまうから、あえてふれずに、「個人的には『おかま』という語は使わない」
と表明するに留めておいた。あの時点ではそういう作戦でもよかったと思うが、英語版の論文集に収録するなら、自分のスタンスを曖昧なままにしておきたくはない。
とは言え、
「根拠」とする文章が見つからないのであれば、なんらかの策をとらなければならない。どうしよう・・・。
てなことを考えつつ、まさくんの心配をしつつ、雨の心配もしながら気もそぞろ。
例会が終わってから、一緒に食事をしながらまさくんの状況についてもあれこれ話すが、なんとなく落ち着かない。みんなと別れてから、
(会えないかもしれないものの)とりあえず、お土産を買って行こうと鶴屋八幡の饅頭を買う。
家に帰り着いてホッと一息ついたのを見計らったようなタイミングで、Naoから「どっか行こうや」コールがかかってくる。まさくんが仕事を休んでいることを話して
「先にお見舞いに行きたい。会えんかもしれんけど」と言うと、「行ってあげて。後で、寄ってや」と言ってくれたので、和菓子を持ってまさくんのマンションに行ってみる。
きょうは電気が消えていた。ということは、立ち上がって電気を消すことが出来るくらいには動けるということだ。倒れこんでいて動けないという、最悪の状態ではなさそうだ。ちょっと安心する。
一応、玄関まで行ってはみたが、寝てるのを邪魔するのも悪かろうとノックはせずに、そのままNaoの家に向かう。Naoの家をトントンすると、Naoはすぐに出てきた。
「難波に行きたい」と言うから途中まで車を走らせたが、難波に行くと言っても難波の「どこ」に行きたいというのがあるわけでもないようで、近場のダイヤモンドシティで済ますことにする。
まず、例によってコンビニに寄って駄菓子を買い込み、お土産にと買ってきた和菓子の安いほうのやつ(そば饅頭)を食べてから、ダイヤモンドシティに向かう。
閉店時間まで45分くらいしか残ってなかったが、ぶらぶらと歩き回るにはちょうどいいくらいだ。お菓子を買ったり、クリスマスの飾りを買ったり、コーヒーメーカー(なんと、1050円! )
を買ったり、けこうNaoは楽しんでいたようだ。Naoもお母さんも、コーヒーが好きらしい。
夕方までダラダラと過ごす。きょうしたことと言えば、春先からのろのろと読み進めていた『アレクサンドロスと少年バゴアス』を読み終わったことくらいだ。 トイレに座っている間に数ページずつ読んでいくという読み方なので、こんなに時間がかかったのだ(もともと、ぼくは本を読むのがとっても遅い)。 そんな調子だから、橋本治の『窯変源氏物語』は14ヶ月かかったのだった。
夕方になってまさくんの作業所に行く。と・・・。今週はずっと休んでいるのだという。ええ!!!???
風邪を引いたうえに天候不順のせいで2年前の秋に骨折した肩の痛みがぶり返し、
さらに精神的に欝っぽくなっているようだというのだ。そんな状態になっているなんて、全然知らなかった。ぼくに何の連絡もしてこないのは心配をかけたくないからなのか、
連絡する元気もないからなのか。「お見舞いに行っても、部屋が散らかってるから、と言って入れてくれないかもねえ」などとその場では冗談めかしてみせたが、心配だ。
早速、マンションに寄ってみると、部屋の電気はついている。だが、壊れたままかもしれない玄関ベルを鳴らしてみても(やはり)応答はない。さらにドアをノックしてみたが、何の反応もない。
部屋から出てきたくないのかもしれないと、それ以上しつこくするのはやめてそのまま帰ってくる。
無事でいてくれさえすれば、今すぐに会えなくてもいいんだけど。
2学期最後の授業。偶然、Naoのクラスでおしまい、ということになった。「試験の範囲」までやっておかなければと、慌てて授業を進める。まあ、出来たところまでで問題を作ればいいわけだが、
じつは、今回に限って、すでに問題は出来上がっていたのだ(というか、おととしと同じ問題。範囲も同じ)。
大急ぎでやったから、一つだけ説明すべきことを忘れた。
問題を一部手直しする。
きょうのドライブは、またまた行き先未定。別に行きたいところがあるわけではないのだろう。「うどん道場」の天神橋支店に行こうと、Naoには行き先を言わずに車を走らす。
やっと天満橋を渡るころになって、「『う』の付く所やろ。『・・・道場』とかいう・・・」とわかったみたい。
二人とも最初に来たときと同じものを頼む。
ぼくたちのすぐ後に入ってきた横柄な客が店員に意味不明の難癖をつけていて気分を害したが、そのせいか、Naoはカレーうどんにトッピングさせた天ぷらを半分残して、ぼくに寄越した。
店員で一人カッコいいのがいたから二人で見詰めていたら、「何か・・・(御用ですか)?」と聞かれてしまう。Naoはぼくに話を合わせているのか、
彼自身「男前」になりたいと思っていて「男前くん」に憧れを抱いているからか、若い男を見かけるたびに「あれ、男前(と思う)?」とぼくに訊いてくるのだ。
たいていはNaoの方が男前なんだけど。
「うどん道場」に行く途中で、大きくて綺麗そうな銭湯を見つける。Naoは「行こうや」と乗り気だったが、洗面道具とかを持ってきてないし、
うどんを食べ終わってから駐車場入り口に回って警備員に料金を訊いてみたらちょいと高かったので、入らずにそのまま帰る。
きょうも授業が終わってから「どっか行こう」とNaoがねだってきたが、そうそう毎日というのもナンだろうと、家まで送るに留める。
一緒に車に乗ろうとするとNaoのクラスの連中が寄ってきて、「飯食いに行こうや」「オレも乗せてや」などと口々に言ってきた。たまたま、
10年くらい前の卒業生でお気に入りだった子が「近くまで来たから」と学校に寄って行こうとしているところに出くわしたから、久しぶりに話でもしたかったのに、
勝手に助手席に乗り込んできたりボンネットに乗っかろうとしたり(カプッチーノのボンネットはアルミ製だから、人が乗るとへこんでしまう)大騒ぎしているから、
ゆっくり話をすることもできずに残念なことをした。在学中より精悍な顔立ちになって、さらにカッコよくなっていたのに・・・。
Naoの家まではほんの2〜300メートルだが、
送っていきながら「カウンセラーとおしゃべりしてみない?」と水を向けてみる。ぼくがあれこれ話を聞いてやるのはまったくかまわないが、プロの方が、
彼の裡に潜んでいるもやもやとしたモノを引き出して整理するのはうまいはずだ。
きょうのことろは、ほのめかすだけにしておく。